9.媚薬
Damiana.
R18です。
お題の短い文章をちょと書き直しただけですが。
※「damiana」について。ダミアナの植物学名は『トゥルネラ・アフロディジィアカ』と言い、その名前自体が既に媚薬(英語で媚薬をアフロディジィアックと言う)として古くから用いられてきたそうです。
クロノアは夜が苦手だった。というのも、それはここ最近のことで、夜が苦手という言い方は少し違うかもしれなかった。 もそもそと寝間着に着替えて、少し大きめのベッドによじ登る。できるだけさっさと眠ってしまおうと思っていたが、その思惑は風呂から上がってきたガンツによって簡単に打ち砕かれた。 「ンだよ、先に寝るつもりかよ?」 「じゃないとガンツ、すぐ襲ってくるじゃない。だからもうオヤスミー」 今夜はお断りとばかりにシーツを頭からかぶって、クロノアは瞼を下ろした。が、容赦なくそのシーツは剥がされる。 「ち、ちょっ、怒るよっ――むぐ!?」 すぐに口を塞がれて、クロノアは反射的に目を瞑る。結局はいつもこのパターンだった。 「…っ、む、ぅ?」 不意に口の中に苦いものが流れてくる。いつもと違う展開に、クロノアは戸惑いながらガンツを押し退けようと腕を突っ張った。結局飲み込むまでキスから解放されず、クロノアはげほげほと咳き込んだ。 「なに、今飲ませたの…?」 キスと同時に無理矢理飲み込まされた薬のようなものに、クロノアは喉に手を当てて尋ねた。 「後でわかるさ」 質問への回答はその言葉とキスだけだった。ベッドの上にいるというのに、ガンツは珍しくクロノアの身体に触れず、ライトを消して隣で寝転んだ。 「へんなの…、今日は何もしないんだ?」 不思議に思いながらも、今日はゆっくり眠れるかな?…と思ったのは間違いである。 それに気がついたのは、数分後だった。 「……ん…っ、なに…?」 部屋には空調だって効いているのに、じわじわと身体が熱を持ち始める。呼吸も切れ切れに荒くなり、くすぐったいような感覚を覚える。頭がぼうっとしそうになって、クロノアは身体を起こしてぶんぶんとかぶりをふった。眠たくなる感覚とは違う、何かに溺れそうな陶酔。そんなものが身体を駆け巡っていく。呼吸をするたびに、ドキドキと心臓が高鳴った。 「ね、ねえ、ちょっと。ガンツ、起きてよ。さっき何飲ませたの?」 「ンだよ、もう効いて来たのか?」 言葉とは裏腹に、ガンツはにやりと笑いながら少し上体を起こす。月明かりの下で、顔と顔が近づき、呼吸と唇が同時に重なった。 「んん…っ」 肌が触れ合うだけで快感を感じてしまう自分に、クロノアは驚いてガンツから離れようとした。何かに触れ合うのが恐ろしいほどに、身体が疼く。離れようとガンツの胸を押し退ける腕は一ミリも動かない。動かせないほうが正しいのだろうか。 「ふ…ぁ、んん…っ!」 舌がゆっくりと絡み合った。焦らすように、それでいて深いところまで探られて、クロノアは自身が疼くのを自覚せざるを得なかった。 「……おいおい、もう濡らしてンのかよ」 意地悪くそこを寝間着の上から撫で回される。布越しの刺激にすら敏感に反応して、クロノアはその刺激から逃れるように腰を引いた。 「ん、ゃ…あぁ!」 「すげぇ効き目だな…こりゃあ楽しめそうだ」 先程飲ませた薬のことだろうか、ガンツはぼそりと呟くと、服の上からクロノアの身体を愛撫した。普段直接触れるときよりも強い刺激を感じて、クロノアが甘い声を漏らす。このまま直に触れられてしまうのが恐ろしい気がした。 「や、だ、ガンツ…も…変になっちゃ…ひぁ…!?」 寝間着越しにもう勃ちあがっている胸の飾りを愛撫される。布とそこが擦れ合い、小さな摩擦が起きる。それが体の奥へと快感をダイレクトに伝えていくのか、指を擦り付けるたびにクロノアが泣きじゃくった。 「あ、だめ、も、やあぁ…っ!ゆるし…っひぅ…!」 それだけで絶頂してしまいそうな快感が、上り詰めては止み、そして再開される。何をされているかすらわからなくなりそうで、瞳からぼろぼろと涙が零れた。 「も、ぉ…、だめ…おかしくなっちゃ…あ、あ…ぁっ!?」 寝間着のボタンがゆっくりと外され、布越しに愛撫を受けていたそこに舌が絡みつく。硬く尖った桃色の突起を何度も啄ばまれて、クロノアはついに最初の絶頂を迎えた。 「ココだけで相当感じたみてェだな…ン?」 「ふ…ぁ…ガンツ…、も、ほし…」 「ダメだ」 限界以上に昇り詰めた身体に、クロノアは性急にガンツ自身を求める。が、その言葉は意地悪に拒否された。 「まだこっちでイッてねぇだろうが?」 「あ、ひぃっ…!?」 疼く自身を乱暴に擦り上げられ、クロノアはびくびくと腰を震わせた。布越しの刺激を受けただけで、達してしまいそうになる。それでも達する寸前に行為が中断され、下腹部にジンジンと痛みすら感じた。 「お、お願い…もう、これいじょ…あ、ぁ…ッ」 動きがエスカレートしていく愛撫に、クロノアは絶頂寸前まで上り詰める。もうこれ以上耐え切れないと思った瞬間、またも行為は中断された。 「……っ!?」 中断されたことによって強い痛みを感じて、クロノアは泣きじゃくる。自身を隠していた寝間着も脱がされ、外気が触れる。 「ックク、いい眺めだぜ。そろそろイッとくか?」 露わになったクロノア自身を、根元から指先でなぞり上げる。それだけで先端から粘り気のある透明な雫が零れてきた。小さいもののはち切れそうなほど上り詰めたそこは、まだ幼いせいか桃色に色づいて、性欲を逆撫でる。めちゃくちゃに愛撫を加えて絶頂させるのはとても簡単だ。だからこそ焦らして、その絶頂をより強いものにさせたくなる。泣きじゃくり先を懇願するクロノアの姿は加虐心を煽られる。 「ガ…ンツ…ひど、い」 涙目で訴えるクロノアに、ガンツはにやりと笑みを浮かべる。 「それがイイんだろ?ったく、オメェは身体だけは淫乱ときてやがる」 「そん、な…ぁ、ふ…っ」 ひくひくとクロノア自身が快感を求めて痙攣する。そろそろ限界直前だと悟り、ガンツはその先端に指を押し付けた。 「そろそろイかせてやるよ。だがこれが最後と思うんじゃねェ」 「っ、ひ…あぁ、ダメッ、そ…んな急──あぁッ!?」 呆気なく絶頂まで上り詰め、白濁した液でガンツの手を汚すと、クロノアは力なくベッドに倒れこんだ。それでもまだ体の奥を熱が渦巻いていて、クロノアは背筋を粟立てる。 「お前もまだ満足できてねェって訳か?」 媚薬の効果に驚きながら、ガンツはクロノアの内部へと続く入り口へ指を伸ばした。難なくそこに沈んで行く指を、奥に突き立てる。少し出し入れするだけでクロノアは甘い声を上げ、ガンツ自身に腰を擦り付けた。強請るようなしぐさでガンツ自身に腰を押し付ける姿は、いつものような情事では見ることも出来なかっただろう。 「が、んつ、お願い、も…待てないよぉ…!」 自ら腰を揺らして、ガンツの指を奥へと導く。とにかくひとつになってしまいたくて、クロノアは懇願した。内部を狂わせるように這い回る指の動きが激しくなる。突き抜けるような刺激が身体じゅうを襲うものの、それ以上の快感を知っている身体は満たされてはくれなかった。切れ切れな嬌声をあげながら、クロノアはより強い快楽が与えられるのを懸命に待つ。程なくして待ち望んだものがそこにあてがわれた。指と入れ替わるように、圧迫感を伴って身体に侵入してくる。それだけでももう上り詰めてしまいそうな刺激を感じて、クロノアは腰をビクビクと痙攣させた。 「あ、ぁう…!ガンツっ……も…もっと…おくっ……あ、あぁ…っ!?」 急激に奥まで突き抜けていく快感に、クロノアは身体を仰け反らせた。張り詰めた先端が内部で急激に突き動かされる感覚に、クロノアはすぐに昇り詰めた。絶頂を迎えても尚、律動は繰り返され、クロノアは何度も何度も昇り詰めた。 「あ、ガンツ、も…、もっと…ぉ…きもち、い…あ、ふ…ぁあッ!」 「イき続ける気分はどうだ…?クク、こいつァ、癖になっちまうかもな…」 もうぐちゃぐちゃに濡れ汚れたそこを精一杯ぶつけ合うと、ガンツは耐えていた自分の熱をクロノアの中へと解放した。ひときわ強い刺激に、クロノアは大きく震え、ベッドに身体を沈める。 「はぁ、はあ…」 荒く息をついて、ぐったりとガンツを見上げると、クロノアは瞼を下ろす。疲れ果てて瞼が持ち上がらない。疲れたというのはガンツも同じらしく、真隣に身体を沈めたと思うと、優しく抱き寄せられた。 「こりゃ明日は動けねェな」 「……ほどほどにしてよね…」 ぼそりと呟いて、クロノアは襲ってきた眠気に身を任せガンツの胸に顔をうずめた。 「ところであれ、なんだったの?」 食事中にふと尋ねられ、ガンツは首をかしげた。何のことか解らないような表情に不満げに頬を膨らませ、クロノアは講義するようにテーブルから身を乗り出した。 「この間ボクに飲ませたアレ!薬みたいなの!」 「あーアレか。媚薬のことか。なんだよ、またヤりてーのか?」 その言葉にびくりと後退して、クロノアはぶんぶんと首を横に振った。 「ぜ、絶っっ対いやだよ!バカ!変態!」 顔を真っ赤にして全否定すると、クロノアはガンツを睨みつける。なんとも苛め甲斐のありそうな表情に、ガンツは満足そうに呟いた。 「こりゃ、暫くは退屈しなさそうだなァ?」 「ど、どういう意味だよっ!」 さあな、とはぐらかして、ガンツは疎かになっていた手元に視線を戻した。 |
なんだろうこの、 「マンネリ化していた夫婦関係に少し刺激を…」 みたいな話は。 実際はがんちゅは退屈していたわけじゃなく、クロノアが感じてるのをもっと見たかっただけだったりして。 クロノアはキスの後が苦手だけど、してる時にはそれなりに積極的に求めても良いんじゃないかなーと思うんですよね。 結論 ガンツ→他人を感じさせて、それを見るのが好き。 クロノア→感じてしまう自分が恐い、もしくは死ぬほど恥ずかしい。 |