テキストのゴミ箱
行き場のないかきかけのテキストたちです。
お題にもならないし短すぎるし最中ネタを考えてたときふと出てきただけの文だったり。
ここから再利用することもあるかもしれないしここに上がったからにはゴミとして処理されるかもしれないし…。

「ふっ、ふあ、ぁ!」
 暗い部屋にひときわ淫猥な喘ぎがこだました。その声と同期する水音と、肌のぶつかり合う音が、心なしか空気を暖める。快感にあえぐ少年の声が絶え間なく、そこに響いた。
「や、っやぁ!も、だめ…ぇ!」
 身体の奥に突き抜けていく痛みと快感に、少年はもう何度となく果てていた。外気にさらされた身体には、白濁したものが張り付いている。自分を犯している男が満足するまで、こうして壊れるほど果て続けるのが、ここ最近の少年の夜だった。身体の奥まで熱いものが流れ込んでくれば、相手が満足した証拠。それを受け入れると、少年はほぼ八割の確立で意識を失う。そして今日も、例外なく意識を闇に落としたのだった。

ホントはもうちょっと続きがあった。

「…あれ、ここは?」
目が覚めればクロノアは自分の部屋にいた。
自分でパジャマを着た記憶もなければ、家に戻った記憶もない。
「ボクはいったいどうしたんだろう…」
「お前、あのときの記憶ないのか?」
ドアのそばに見慣れた人物が立っている。ガンツだ。
「ガンツ…」
「チッ、またふりだしか」
ガンツは組んでいた腕をとく。
「調子はどうだ?」
「あ…うん、大丈夫。ふりだしって?」
「…今は休めよ。疲れてんだろ」
確かにガンツの言うとおり、起きたばかりなのに疲れがたまっている気がする。
「うん…」
ベッドに寝そべると、ガンツがそばにきた。手袋を片方はずし、クロノアの額に手のひらを当てる。
「熱とかはねぇな。しばらく寝とけ。後で飯持ってきてやる」
クロノアは珍しく優しいガンツに首を傾げるが、子供心にそれがとても嬉しいと思った。ひょっとしてこれ夢かな?でも夢でもいいや、たまには甘えておこう。そんなことを思いながらガンツの服の裾を引っ張った。
「あんまりお腹すいてないから、まだいいよ。…もう少し、ここにいてよ」
ガンツが目を丸くしたことに、クロノアは気付かない。そのままガンツの手を握ってにこりと微笑んだ。
「…仕方ねぇな」
ガンツが仕方なさそうにつぶやいた。
その答えに安堵して、クロノアはガンツの手を握った。自分より一回り大きな手に安心する。目を閉じて小さくため息をついた。すぐに眠気が襲う。眠りたくないのに──意識はそうしてあがくが、眠気には勝てなかった。自分で思ったより疲れているのだろう。
すうっと目を閉じて、クロノアは深い眠りに落ちていった。

酔っ払ったかなんかのときに襲われて、クロノアには何をしたかの記憶が一切ないとか。そんな話。

 半ばまで侵入すると、ガンツはクロノアの細い腰を抱えて、繋いだ部分が見えるようにゆっくり腰を押し付けた。薄桃色のクロノア自身とは全く異なる、どちらかというと赤黒いそれが自身を貫く様を見せられ、クロノアは恥ずかしくて堪らない。淫らな音を立てて激しく衝突する繋ぎ目からリアルに快感が伝わってくる。いつもただ其処から感じるだけだったのが、今は視覚でも認識されて、余計に身体の奥を昂らせた。
「しっかり見ろよ、クロノア」
「い、嫌…だっ、こんな…っぁあ!?」
 いやいやと首を振るクロノアに、ガンツはわざと腰の向きをずらして再度押し付けた。その急激な変化に対応できなかったクロノアの身体が、ビクビクと痙攣する。
「…っとに、オメェはいい身体してやがんぜ……コッチの口は淫乱だしよ」
 わざとそう呟いて、ガンツは自身を飲み込んでいるそこに休むことなく腰を押し当てた。淫靡な音をたてて先端と最奥、肌と肌、快感と僅かに残る痛みがぶつかり合う。
「ひ、あ…ガンツ、ガンツぅ…っ!!――っも、もお…だめぇぇ…!」
 身体の奥底から蕩けるような熱が湧き上がってくる。体中をその熱が満たそうと駆け回っていくような錯覚を覚え、クロノアは限界を訴える。いっそう強く腰を押し当てながら、ガンツは口の端を吊り上げ、クロノアが果てると同時にその幼い身体の奥深くへと熱くたぎったものを放出した。

ちょっと気を抜くとこういう変態プレイを考えてます。

 部屋の片隅で響く嗚咽に苛立ちを覚えた。いつまでこいつは泣いているのか。
 しかし苛立ちの矛先は、その原因を作り出した自分自信に向けられている。
 仕事に失敗したとか、目の前の相手が足手まといになったとか、そんなことじゃない。
 心の中に巣食っていた悪夢が具現化して、それを恐れていた心が、目が覚めたとき目の前にいた彼に襲い掛かった。
 幼いころ見た、肉親の最期。
 それはあまりにも残酷で、幼かった自分の胸にけして取れない楔を打ち込んだ。
 誰にもこの悲しみは理解できないだろうと今でも思っているし、理解されてどうなるものでもないとも考えていた。
 だから、覚醒したとき、目の前で心配そうに見つめてくる真っ直ぐな瞳が怖くなった。

「オレのことなんかほっといてくれ!」

 そうやって突き飛ばしたのはもう五分も前。
 そうして何も言わずに、突き飛ばした相手は自分に擦り寄り、静かに、そして暖かい涙を流し続けている。
 彼がどうしてそんな行動をしたのか理解できなかった。
 だが、泣いている原因は少なくとも、自分のせいだと理解できる。
 しっかりと背に回された小さな腕に、力が篭められ、また緩められた。
 嗚咽に合わせて上下する身体は、自分にはむしろ暖かすぎた。
 彼は彼自身のために泣いているのではなく、きっと不甲斐ない自分の為に涙を流してくれているのだろうと、そんな考
えが頭によぎった。
 涙を流せなくなった自分の代わりに、たくさん涙を流してくれているのかもしれない。
 思えば、ここ最近涙など一滴も流したためしがない。

 気がつけば、震える背中に腕を回し、しっかりと抱きしめていた。


 忘れていたものはなんだろう。
 思いやりか、それとも信じることか、それとも。
 だれかを愛する気持ちなのか。


なんだろうこの文章…。